
皆さん、メリークリスマス!
タイシン大阪校の平井です。
共通テストのリスニング対策に、洋楽を聴こう!と、いつもアピールしております。一昨年のブログ(2023年8月30日)では、リスニング力UPに有効なアーチストを紹介し、一昨年(2023年12月18日)と昨年のブログ(2024年11月25日)では、クリスマスに聴きたい曲を紹介していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
さて、今回は「ミュージカル」を特集してみました。アメリカでなぜミュージカルが流行るのかというと、アメリカは多民族の国で、中には英語が苦手な人たちもいる。しかし、ミュージカルなら、セリフが分からなくても、歌と踊りは十分楽しめる。そこで数多くのミュージカルがつくられたわけです。「キャッツ」なんてまさにそれ。ストーリーはよくわからないけど、歌と踊りと、客席を含め会場全体を舞台にした演出は感動もの(映画化されたが、ストーリーがつまらないから、ライブの魅力のない映画は20分で観るのをやめました)。そこで、私たちも、わからないなりにミュージカルなら楽しんで英語を聞いてみよう、というわけです。
歌詞カードと共に聴いてくださいね(対訳があるほうがなお良い)。


①「ジーザス・クライスト・スーパースター」JESUS CHRIST SUPERSTAR
クリスマスといえば、キリストなので、まずはこの作品から。イエス・キリストの最後の7日間をミュージカルに仕上げたもの。
イエスを裏切るユダは最初の登場シーン「彼らの心は天国に(Heaven On Their Mind)」からずっとマイナーコード(短調)の曲しか歌わないが(またこの曲がかっこいい!)、最後にぼろぼろになったイエスの姿を見て「私は何ということをしてしまったのか。あれほどイエスを愛していたのに…」と悔い改めるシーンで初めてイエス側のメロディー「私はイエスがわからない(I don’t Know How to Love Him)」をメジャーコード(長調)で歌い、失意のうちに首を吊る。なるほど、このように曲を構成するのか、と感動。イエスが留守の間に教会が盗掘の巣になったことを怒り、教会を破壊するイエスの荒々しい曲「イエスの宮(The Temple)」と、その直後、疲れ切ったイエスにライ病患者たちが「助けてくれ」と襲いかかる曲が同じ(しかも7拍子という変拍子の曲)。これもすごい。ユダヤの司教たちが「イエスは死すべし(This Jesus Must Die)」とあざけり(この曲がまた印象に残る)、「最後の晩餐(The Last Supper)」でイエスが「この中に私を裏切るものがいる」と悲しそうに伝えるのに、使徒たちは酔っぱらって寝てしまう(最低の弟子たちだ…)。その姿を見てイエスが「お前たち、誰も起きていてくれないのか…。主よ、あなたは何も答えてくれない。私は死にたくない。私はどうすればいいのですか」と嘆く曲「ゲッセマネの園(Gethsemane : I Only Want To Say)」は圧巻。また総督ピラトが「みんなが私を非難する夢を見た」とフォークソング調のソロ「ピラトの夢(Pilato’s Dream)」で歌えば、ヘロデ王はホンキートンク調の曲「ヘロデ王の歌(King Herod’s Song : Try It and See)」で「イエスよ、ここでこの池の上を歩いて渡れば、お前を神の子と信じてあげようぞ。おや、どうかしたのかい?」とバカにする。クライマックスでは、天からユダが降りてきて「主よ。あなたはなぜこのような辺鄙な場所、そしてマスコミも何もない時代を選ばれたのですか?」と「スーパースター(Superstar)」という強烈なロックで問いかける…。それぞれの曲の出来がすごいものになっている。加えて聖書が読み物としてもよくできている理由もよくわかる。
日本語版は劇団四季が時々上演しているし、映画の出来もいいですよ。映画のサントラ盤は、ロンドン交響楽団やウィーン・フィル、NHK交響楽団等の指揮者を務めたアンドレ・プレビンというクラシックの巨匠が指揮をしているというのもすごい。
②「ラ・マンチャの男」Man of La Mancha
セルバンテスの「ドン・キホーテ」をもとにしたもの。日本では松本幸四郎が当たり役になっている。
1曲目「ラ・マンチャの男:我こそはドン・キホーテ(Man of La Mancha)」が素晴らしい。ドン・キホーテと連れのサンチョ・パンサがそれぞれソロを歌うのだが、そのソロパートのコード進行が同じなので、最後に2人が同時に歌うことができる。ドン・キホーテはいかにも高らかに歌い上げ、サンチョは従者らしく下のパートを支えるという見事なハーモニーになるわけだ。自分が騎士だと信じるドン・キホーテは風車を巨人と見て突撃してはね返されたり、売春婦アルドンサを高貴なドルシネア姫と理想化しラブバラード「ドルシネア(Dulcinea)」を歌い上げる。その他、神父とドン・キホーテを取り巻く女性のコーラス「彼のことだけ(I only think of him)」も抜群だし、テーマ曲「見果てぬ夢(The Impossible Dream)」は、ミュージカルから独立してアンディ・ウィリアムスやフランク・シナトラ、レターメンにエルビス・プレスリーなどそうそうたる歌手が歌っているほどだ。
牢獄の中の劇中劇という設定で、未来に夢も希望も持てない囚人たちに、セルバンテスが周囲に馬鹿にされながらもドン・キホーテを演じきり、最後にはみんなに希望を持たせるという感動的な内容になっている。
③「レ・ミゼラブル」Les Misérables
これはヴィクトル・ユーゴーの歴史小説をもとにしたもので、ナポレオン没落から7月革命、7月王政、6月暴動のあたりを、国王や政治は関係なく、底辺であえぐ庶民を描いている。
何も食べるものがない姉の7人の子のために、パン1個盗んだだけで逮捕されたジャン・バルジャンが刑務所を脱走し、彼を追いかける鬼刑事ジャヴェールとの追いかけっこがメインストーリー。悪徳商売屋ながら憎めないテナルディエ夫妻、そこでこき使われている幼いコゼットをジャン・バルジャンは救い出すが、そこでジャヴェールに見つかり、また逃げる羽目に。その後コゼットは美しく成長するが、貧乏学生マリウスに出会い恋に落ちる。だが学生たちは夢を追い暴動に立ち上がり、そこへ巻き込まれるジャン・バルジャン達。しかし武力の差は歴然。一人また一人と政府軍の銃弾に倒れていく。ジャン・バルジャン、コゼット、マリウスは生き延びることができるのか。また、民衆の中に潜入して、ジャン・バルジャンを追いかけるジャヴェールは?
ミュージカルのオープニングになる重く暗い「一日の終わりに(At the End of the Day)」から、ぐいぐい舞台へと引き込む構成は見事。コゼット初登場の「雲の上のお城(Castle on the Cloud)」は、テナルディエ家に虐げられながらも希望を失なわず、明るく生きようとするコゼットの可愛いくも切ないナンバー(これは涙ものだ)。そして最高傑作は暴動に参加する民衆全員のコーラス「民衆の歌(Do you Hear the People Sing?)」。また、マリウスが、倒れていった仲間たちを思い出す「カフェ・ソング(Empty Chairs At Empty Tables)」のシーンでは、照明で仲間たちがセピア色に変わっていき、誰もいなくなるという演出がすごい。その他、登場人物全員が明日への夢を歌い上げる第1幕ラスト「ワン・デイ・モア(One Day More)」、マリウスを愛しながらも届かぬ思いを嘆くエポニーヌの「オン・マイ・オウン(On My Own)」なども圧巻で、3時間を超える大作だが、この昨品はミュージカルの最高峰といえる。ぜひ舞台で見てほしい!
④「オペラ座の怪人」Le Fantôme de l’Opéra
「落札!」オークションからミュージカルは始まる。そこに出品されたのがオペラ座のシャンデリア。「かのオペラ座の怪人事件で重要な役割を果たしたこのシャンデリアを、当時と同じに再現いたしました。では明かりをつけてみましょう。」そしてあの有名はオルガンのフレーズ。売れない歌手の一人だったクリスチーヌが、怪人のレッスンで腕を上げ、主役に躍り出る早変わりのシーン(「シンク・オブ・ミー(Think of me)」)。第1幕の終わり、「ボックスの5番は空けておけという私の命令が聞けないのか。それならそれでもよい。行け!」のかけ声でシャンデリアが大きく揺れ…。第2幕のオープニングは「マスカレード!仮面舞踏会(Masquerade)」。怪人がクリスチーヌに「私のために歌え!」と唱えるメインテーマ「オペラ座の怪人(The Phantom of the Opera)」。そしてオペラ座の地下へ連れて行った怪人がクリスチーヌへの熱い想いを伝える「ミュージック・オブ・ザ・ナイト(Music of the Night)」。劇中劇のオペラ「ハンニバル」そして「ドン・ファンの勝利」、そして怪人との対決「もう後戻りはできない(The Point of No Return)」。息つく間もなく名曲が続く。
ディズニー映画も、ミュージカル仕立てになっていて、日本では劇団四季が舞台化してますね。劇団四季の劇場は、関西では大阪と京都の2劇場しかないのですが、東京には「春」「秋」「海」「有明」「自由」と5つもあるんですね。本当、恵まれてるなあ。
では、そのディズニー映画を紹介しましょう!
第1位「美女と野獣」(アニメ版)
ディズニーの映画は、「シンデレラ」とか「白雪姫」とか、あまりにも子供向きでつまらないと思っていた。そのイメージを思いっきり覆されたのがこの作品。高校の授業でも見せたが、毎回見終わった後のLL教室は感動の嵐だった。しかも、音楽もよく、ミュージカルとしても素晴らしい出来になっている。
1曲目「朝の風景:ベルの独り言(Belle)」から、なんかすごいぞ、という感じが始まる。「強いぞ、ガストン(Gaston)」で敵キャラの紹介をして、野獣の城の中ではあの名曲「一人ぼっちの晩餐会(Be our Guest)」。そしてラブバラードの最高傑作「美女と野獣(Beauty and the Beast)」。
上映時間84分と短い中に、笑いと涙がぎっしり詰まってます。
第2位「アラジン」(アニメ版)
この作品は、何と言ってもラストの大どんでん返し。あんな見事などんでん返しはそうはない。また曲の出来もいい。
1曲目の「アラビアン・ナイト(Arabian Night)」のサビのコーラスであっという間にアラビアン・ナイトの世界へ飛ばされてしまう。「アラジンの歌:一足お先に(One Jump Ahead)」で主役アラジンの性格を上手に描写し、日本語版ではあの「七色の声を持つ男」山寺宏一で有名なジーニーの「フレンド・ライク・ミー(Friend Like Me)」が続く。そしてデュエットの名曲中の名曲「ホール・ニューワールド(A Whole New World)」。この2曲聴くだけでも価値ありますね。ストーリーもよく練られてる。舞台で観たいのだが、まだ関西での公演がありません。
第3位「ノートルダムの鐘」
予想外のが第3位に来たでしょ。でもこの作品も、ラストのどんでん返し(ノートルダム寺院最上階から落ちそうになる背むし男カジモドを、ジプシーのヒロイン、エスメラルダが必死に手でつかまえる。しかし重さに耐えかねてカジモドは落ちていく。「カジ!」絶叫するエスメラルダにカジモドは感謝の笑顔を送り地上へと落ちてゆく…。とその時、どんでん返し!!)がすごい!やはり授業で見せた時、ラストにどよめきが起こりました。曲もすごい。
冒頭の、いかにも教会で聞くグレゴリオ聖歌のような曲が、実はこの作品のメインテーマ「ノートルダムの鐘(The Bells of Notre Dame)」の変奏曲になっている。そしてこの曲は全編を通してのモチーフとなっており、大聖堂の聖職者でカジモドの庇護者(かつ敵キャラ)のフロローが、エスメラルダへの禁断の愛を嘆く曲「罪の炎(Hellfire)」の中にさえも登場する。なお、現在実写化進行中だそうだ。劇団四季はすでに舞台で行っている。
第4位「リトル・マーメイド」(アニメ版)
聴かせどころは、アリエルが「足が欲しい。地上を歩きたい」と歌う「パート・オブ・ユア・ワールド(Part of Your World)」と、それを受けてカニのセバスチャンが「海の中こそ最高さ」とカリプソ調で歌う「アンダー・ザ・シー(Under the Sea)」の2曲。ディズニー・シーにあるアトラクションでもこの2曲が続けて出てくるが(実は、それを聞いて初めて気づいたのだが)、アリエルが地上の世界をUp thereと憧れているのに対し、セバスチャンは海の中をDown hereと歌っている。なるほどと納得した。
ただしアニメ版の王子はいまいち。溺れるところを救ってくれた女性の声を求めて舞踏会を開くのはいいが、声が出ないのに王子への想いを捨てきれず、必死の思いで舞踏会に駆けつけたアリエルを見ながらも、アースラーの変身した、声がアリエルの化け物に魅かれてしまう。これはダメでしょ。劇団四季版では、このシーン、王子は「パーティーは終わりだ。声なんか関係ない。僕が選んだのはこの人だ!」と声の出ないアリエルを選ぶ。これでこそ王子ですよ。選ばれなかったアースラーの化け物はここで正体を表し、王子たちを襲ってくるわけだが、長年の疑問が解消したシーンだった。
第5位「トイ・ストーリー」
第6位「ヘラクレス」
この2作品は、ストーリーが面白いので選んだが、曲は全く印象にない。「ヘラクレス」は少しマイナーな作品かもしれないが、これもラストのどんでん返しはすごかったよ。
「アナと雪の女王」が出てこないでしょ。あの作品は、大ヒットした「レット・イット・ゴー~ありのままで(Let it Go)」や「雪だるま作ろう(Do You Want to Build a Snowman?)」などの曲はいいのだが、ストーリーがいまいち混乱しているように思う。「Let it Go」を聞いた時は、女王が主人公だと思ったら敵キャラになってるし、王子もはじめは良かったのに、中盤から悪者になるし。しかもラストでアナが王子を殴りつけるシーンがあって、それを見た村人が喝采をあげているが、王子が悪者の正体を明かすのは城の中に入ってからで、村人は氷漬けになった村をアナから預けられた王子が、城の役人たちの反対を押し切って村人を救うよう指示するところしか見ていない。つまり村人のために頑張る王子の姿しか見ていないのに、なぜアナに殴られた姿を見て喝采するのか、意味不明だ。というわけで、上位に入りません。
第7位「ファンタジア」
第8位「ファンタジア2000」
この2作は、音楽映画だけど、セリフがなく、ミュージカルではないのでここに入れることにした。ともにクラシックの名曲に映像をつけたもの。それがなかなかうまくはまっている。
おすすめは(順位をつけると)、まず「ファンタジア」では、①ベートーベンの交響曲第6番「田園」にあわせて、半神半馬のケンタウロスとケンタウレッテや、酒の神バッカス、夜の女神ニックスなどギリシャ神話を描いたもの。 ②ストラヴィンスキー「春の祭典」にあわせて、生物の進化や恐竜の闘いを描いたもの(この2曲は原曲とのイメージが違い過ぎると、当初批判が絶えなかったらしい)。 ③デュカス「魔法使いの弟子」は、ミッキーマウスが、水くみの仕事がつらいので、魔法使いの主人の帽子を無断で使い、魔法でほうきに水くみをさせるもの(おそらくこれが一番有名だろう)。 ④チャイコフスキー「くるみ割り人形」ではキノコのダンス。 ⑤ムソルグスキー「はげ山の一夜」~シューベルト「アヴェ・マリア」はこれが最終曲で、光と闇の戦いの壮大なフィナーレになっている。
「ファンタジア2000」では①ドナルドとデイジーが主役のノアの箱舟をモチーフとしたエルガーの「威風堂々」。 ②クジラが空を飛ぶレスピーギ「ローマの松」。 ③家族の愛情を描いたガーシュイン「ラプソディ・イン・ブルー」。このあたりがいいね。これも授業で見せたけど、「威風堂々」のラストは感動して涙している生徒もいましたよ。
その他では、意外と良かったのが「シンデレラ2」。
城に入って、古くからのしきたりに苦労するシンデレラが、持ち前の明るさとガッツで城の古い風習を変えていくストーリーで、城が民衆に開かれた存在になっていく。そんな中、あの意地悪姉さんのうちの一人が、シンデレラを訪ねてくる。「町で出会った花屋さんを好きになったのだけど、お母様は貴族でないといけないと、交際を許してくれない。私あなたのように美人でもなければ、性格もよくないし、もうどうしたらいいかわからなくなって…」。胸襟を開いてくれた姉に、シンデレラは力になることを伝える。「国中のみんなが参加できるダンスパーティを開きましょう。そこにその方と一緒にくればどう?」そして衣装合わせや、明るい表情づくりなど、次々と笑えるシーンが続く。そしていよいよダンスパーティの日を迎える。はたして…。
番外① ストコフスキー「パッカサリアとフーガ ハ短調」「シャコンヌ」
ストコフスキーは指揮者で、先に紹介した「ファンタジア」にも登場している。「トッカータとフーガ ニ短調」や「小フーガ ト短調」といったバッハのオルガン曲を、フルオーケストラに編曲して演奏していた。ここで紹介する2曲はクリスマスの敬虔な雰囲気にピタリの曲である。
「パッカサリアとフーガ ハ短調」もバッハのパイプオルガンのための曲で(その曲をストコフスキーがオーケストラ用にアレンジした)、冒頭8小節にある低音の弦楽器のメロディーを、前半のパッカサリアの部分ではどんどん変化させていくもの。特に前半部パッカサリアのラストは、オーケストラ全体が大音量で演奏し、その荘厳な響きには体中から震えが来るほどのもの。後半のフーガはやはり冒頭のテーマをモチーフにフーガ展開している。フィナーレの盛り上がりもすごい。
「シャコンヌ」は、やはりバッハ作曲で、“無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番”の中の終曲「シャコンヌ」。もともとはヴァイオリン1台で演奏していたものを、ストコフスキーがフルオーケストラ用に編曲したものだ。そもそもこの「シャコンヌ」はヴァイオリニストの聖域とされていた曲で、ギタリストのアンドレス・セゴビアがこの「シャコンヌ」をギターで演奏した時には、世界中のヴァイオリニストから非難轟轟(今風に言うと炎上)だった。しかしセゴビアは「ニ短調はギターが一番弾きやすいし、冒頭部の和音などは、ヴァイオリンでは難しいかもしれないが、ギターでは指ではじけば簡単だ。もともとギターのためにバッハは作ったのじゃないか」と反論していた。その後、ブゾーニという名ピアニストが編曲したピアノ版も出た(私が聞いた限りだが、印象としては、このオーケストラ版が一番華やかで美しく、次がブゾーニのピアノ版、もともとのヴァイオリン1本はやや単調に感じる)。冒頭の4小節のメロディーをどんどん変化させていくもので、メロディーが木管楽器になったり、大音量の金管楽器になったり、打楽器が入ったり、ウラメロが出てきたりと、フルオーケストラならではの編曲は聴きどころである。初めレコードの溝を見た時(CDじゃないのがすごいでしょ)「うあ、長い曲だ~」と思ったのだが、針を落としてみたらぐいぐい引き込まれてしまった。
どちらもYou-tubeで、ストコフスキーが指揮をしているものがあるので、必見ですよ。
番外② ラッテ・エ・ミーレ Latte E Miele「受難劇」Passio Secundum Mattheum
「受難劇」とは、イエス・キリストがエルサレムに戻ってきて、最後の晩餐があって、十字架にかけられ、復活するまでを描くもの。クリスマス前なので、最後はまたイエス・キリストに戻りました。ただし歌詞はラテン語なので、リスニングの役には立ちません。
ラッテ・エ・ミーレはイタリアのプログレッシブロックグループ。このアルバムの出来がものすごく良かったので、バチカンでローマ法王の前でも演奏したらしいが、こんなもの作ってしまったら、次が大変で、結局このグループはこのアルバムだけの一発屋で終わってしまった。とはいえ、このアルバムは抜群ですよ。受験勉強の疲れをとるのに聞いてみるのがいいでしょう。
というわけで、いかがでしたか?何か聞いてみたいもの(観てみたいもの)ありましたか?初めに書いたように、ミュージカルは英語が苦手な人でもわかるように作られているから、リスニングの強化にはつながるはずです。また、大学に合格したら、ぜひミュージカルは生で見てみてくださいね(日本語版でもいいです)。そしてアメリカに行くことがあったら、少々セリフが聞き取れなくても、生の舞台のミュージカルを楽しんできましょう!
I wish you Merry Christmas and a Happy New Year!







