
みなさまこんにちは!
本校の中西です!
前回の立命スポ健シンポジウムブログはいかがだったでしょうか。
スポーツ系大学を経て学ぶことがどのように社会へ繋がっていくのか、など少しでも読者の皆様に知っていただけましたら幸いです。
相変わらずの陸上競技尽くしブログにさせていただきます!!
先月中旬、筑波大学にて陸上競技学会が開催されました。
陸上競技部の後輩にも誘われ、初日のみになりますが、勉強のため参加してきました!!

陸上競技学会@筑波大学
ポスターセッションでは、発表者の方と熱い議論を交わしながら、基調講演にも参加。
尾縣貢先生や室伏広治先生といった豪華ゲストの先生方のお話を聞きました。
印象に残ったことを一つお伝えさせていただきます。
それは、「ハイパフォーマンススポーツの知見を如何にライフパフォーマンスに落とし込むことができるか。それが国民への還元へと繋がっていく」ということです。
スポーツ科学やコーチング学は一見すると、全国大会や世界選手権を目指すアスリートのためのものと思われるかもしれません。
しかし、例えば、何を鍛えているのかを伝えるといったことは、世間一般への応用にもつながっていきます。
日々のコーチングや筑波大学体育専門学群を始めとする場所で学んだことは必ず全世界のために役立ちます。
合格のためと併せて、少しでもそれを感じ取ってもらえる指導ができるように、日々精進してまいります。
足が速くなるための陸上競技トレーニング(ミニハードルドリル)
さて、本ブログの本題に入りましょう。
今回は、私が普段指導している内容を、本科生のトレーニングの様子と合わせてチラ見せします!

加速疾走と中間疾走時の脚の振る舞い比較
足が速くなるためには、まずは走りの特徴を知ることから。
実は、加速するときの脚の使い方と、スピードがついてからのいわゆる中間疾走時の脚の使い方は異なります。
加速疾走時
スネの向きを地面に対して斜めにして接地します。
そうすると、自分の体に対して後方に力を伝えることができるため、前方向への反作用の力を得ることができます。より加速していくには、前方向(推進方向)への力を得ていくことが非常に重要!
起きやすいエラー
ここで起きやすいエラーも併せて紹介します。
SD時なんかの時に、より速く接地しようという意識が生まれる方はいらっしゃいませんか?!
実はこの意識ですと、膝を開いて速く足を接地してしまうためスネが地面と垂直に近くなってしまいます。
スネが地面と垂直な状態で地面に加圧しますと、真上に力が返ってきますよね?!
これですと、浮いた走りになってしまいます。

加速疾走では、下腿入射角の確認を
ハムストリングスをしっかり機能させて、膝関節を曲げたまま脚をスイングし、後方に向けて足を接地しに行く意識で走るとよいでしょう。
ちなみにタイシンの陸上競技対策では、↓のようなトレーニングを実施しています!!
意識せずとも勝手にスネが倒れる環境を作り、膝がコロコロと転がる振る舞いとなります。
皆さんも一度やってみてください!意外と加速疾走ってスムーズなんだ?!と体感できますよ!
足が速くなるための陸上競技トレーニング②(ニードリブルドリル)
中間疾走
逆に中間疾走時は、スピードが作り切られた状態。さらに速度生成することは困難になります。
ここで重要になるのは、スピードを殺さないような接地位置で、なるべく接地時間が短い中で体を浮かせることです。
起きやすいエラー
ここで起きやすいエラーも紹介します。
こちらも、ピッチを高めよう・地面により力を加えようという意識が強まるあまり接地位置がやや前になってしまいます。
また、その意識により力みが生じ、筋の収縮が上手く機能しなくなります。
短距離走の後半で疾走速度が逓減していく主な要因であるピッチの低下を招き、良い走りができなくなります。
脚を引き付ける時に力を入れる意識を持つ筋群(腸腰筋群や腹筋など)、接地するときに力を入れる意識を持つ筋群(内転筋群や臀部など)をしっかりと整理しましょう。
リラックス⇔力みのタイミングを覚えることも重要です!
こちらについても、タイシンの陸上競技対策では、↓のようなトレーニングを実施しています!!
① 腰の真下らへんに接地する位置、大腿部の共収縮の感覚を学ぶ
② ハムストリングスの伸長性の収縮も使いながら、使う感じをつかみ、そのまま踵落とし。足を引き込み真下らへんに接地する感じを学習
③ 実際に走りながら筋の緊張とリラックスを確かめる
自然にスピードを殺さない走りを体得しましょう!!
受講生の現状と今後への期待
タイシンの陸上競技対策には、地方から上京し筑波大学体育専門学群、東京学芸大学保健体育コースを目指す浪人生と、関東圏で筑波を始めとする体育系大学に進学を目指す現役高校生が多く通ってくれています。

浪人生と高3生、ともに走る
浪人生の現状
1年計画で、試験本番で8‐9割の得点を取るためのトレーニングを積んでおり、いよいよ終盤に差し掛かっています。
夏に体力づくり(強化)を一通り終え、秋口にできることとできないことを整理、フィジカル能力が向上したことで新たな課題も生まれました。
12月現在は、新たな課題解決に取り組みつつ、「寒い中でいかにアップし、本気のパフォーマンスを発揮できるようにするか」に焦点を当てて練習しています。
今後への期待
年内である程度、高得点を取るための技術や体力を構築することが目指されます。
その中で、寒冷かつ少ないアップ時間の中で、十分なパフォーマンスが発揮できるとさらに良くなります!
※試験本番は、種目により厳しいアップ時間設定になっていることもあるようですから…
現役生の現状
例年、夏前~秋口に練習参加し始めるパターンが多いです。
特に筑波体専実技②陸上競技受験予定の高校3年生のなかでは、そもそも自分の受験予定の種目の力を測ったことがない生徒が多い印象です。
競技力が求められる筑波大学体育専門学群実技①②陸上競技において、自分の力を把握し適性(100m、400m、1500m、走幅跳、砲丸投どの種目が一番点を取れるか)を見極めること、トレーニング計画を立て競技力を高めることはとても大事です。
タイシンの陸上競技対策に来ていただいている高校3年生は、適性判定や実力の把握がすでに終了しており、2次試験本番で高得点を取ることのみに主眼を置きトレーニングしています。
今後への期待
部活動を引退してすぐなこともあり、かなり動けている印象です。
ここに、寒い中で爆発的な力発揮するための練習を取り入れれば怖いものはありません。
何事も早め早めの対策が大事!!
この記事を見た高2-3年生で筑波(等体育系大学)志望生は、是非適性判定や今後のトレーニング計画を立てるためにも今すぐ対策をしましょう!!
以下をクリック!!!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
- かけっこが速くなるには、理想的なフォームを認識しておく必要があり、それは加速と中間疾走で異なる。
- 浪人生は、本番で高得点を獲得するための年間計画を立てており、順調にトレーニングをこなしている。
- 現役高校生は、自分の受験予定の種目の力を測ったうえで、適性を判断してトレー二ングしていくことが大事。
今後とも、「受験で用いる陸上競技」に特化したブログを書いてまいりますので、要チェックでお願いします!!

陸上競技対策集合写真
筑波体専に関するイベントをたくさん用意していますので、こちらについても、チェックしてみてくださいね!!











